『過去の僕に向けた手紙』
目が覚めて、窓を開けると
澄んだ空気が、そっと僕を包んだ
そうだ、香ばしいベーコンの香りに
誘われて見つけた、あのレストランに行こう。
そして、隣に座った誰かが
「学生の頃が一番楽しかったわ」と口にした
僕は、思わず悲しい気持ちになってしまった。
もちろん色々と事情はあるかもしれないけれど、
子どものころの君に、大人の君が負けを認めるのは
とても寂しいメロディーが流れてきそうだ。
『過去の僕に向けた手紙』
社会人1年目の君へ
公園で無邪気に遊んでいる
子ども達に向かって「夢は何?」って聞くと
・俺は海賊王になる!とか
・将来はお姫様になるのとか
・僕は宇宙旅行するんだぁ〜
そう、文字通り「夢のような」ことを言って
とても”ワクワク”させてくれる。
だけど、大人になるにつれて
・年に一度の家族旅行とか、
・老後の船旅とか、
なんだか違和感を感じている頃だと思う。
でも安心して欲しい。
今から伝えることを心に刻んでおけば
「大人になる楽しさ」は保証してあげられる。
海賊王になる夢は、なんとか
自分で探してほしいんだけれど(笑
けれど、遠くない将来、
世界の海を自由に航海することは出来るようになるよ。
海賊のように自由にラム酒は飲めるし、
略奪行為もしなくていい。
どうだい?悪くないだろ。
もちろん、具体的なことは
君自身で解決しなくてはならないけど
これから伝える3つの指標は、
いわば砂漠における北極星みたいなものだから、
大きな方向性だけ押さえておけば、
時間の問題で目的地にはたどり着けるよ。
とにかく、北の空を見上げて
その星めがけて走り出せばいいんだ。
もし、どこかで聞いたことのある話だと思ったら
心に手を当てて、この言葉を自分に向けてほしい。
『それで、行動したの?』
ごめんよ、意地悪だったかな?
でもね、これから話すことは
僕から伝えられる一番大事なことだから、
少し手を止めて読んでもらえると助かるよ。
【1番:理想のゴールを決めること】
人間は「やる理由」が明確であれば、
努力せざるを得ない生き物なんだ。
だから君が絶対にほしい「理想のライフスタイル」を
明確に決められるかが最初に重要になってくる。
目的地を決めない限り、君が飛行機に乗って
ハワイにたどり着くことはない。そうだよね?
君の描く理想が「夢のようなライフスタイル」
であればあるほど、周りの大人たちは
「最もらしい批判」を口にすると思うけど、
それは彼らに出来なかっただけのことであって
君にそれが出来ない理由は、何一つとしてないよ
他の誰でもない、君だけにしか出来ない
人生のタスクだから、目をそらさずに
立ち向かって欲しい。
急いで決める必要はないよ。
時間をかけてじっくり考えて欲しい。
そのために仕事を辞めたっていい
そのくらい重要なことなんだ。
================
【2:優先順位を決めること】
君の貴重な時間には限りがあるから、
優先順位をシビアに決めて守るように意識して欲しい。
(そんなことは知っているよ)
そういうと思ったよ(笑
だから君に、この本を読んでほしい
『ソクラテスの弁明』
この本を読んで、
やらなきゃいけないってことよりも、
『本気でやりたいことをやって生きる』
これが、僕の人生のテーマになったんだ。
君は、「無知の知」を知っているかな?
当時ギリシャにいた
知識人と呼ばれていた人たちが
・俺はこんなことを知ってる
・俺はこんなに物知りだ
って言うことを、色々な人に伝えて
お金儲けの話をする人が沢山増えちゃったんだ。
ソクラテスはそんな現状を見て、
豊かだった頃のアテネが
腐ってしまうんじゃないかと憂いて
その人たちのところに出向き
「君たちは、自分が知らないことが多いと
知らないから、そんなに賢くないよ」
「僕は、あまり物事を知らないと
思ってるから、知り続けるということを
探求している僕が、一番賢いよ!」
って、伝えまわったんだ。
これが『無知の知』だよ。
資格試験や研修、会議など
一見、重要そうに見えるものが
たくさん現れると思うけど、
君にとって「重要かどうか」を
本気になって判断して、
時には「断る勇気」を持って欲しいんだ。
自分の歩む時間を、全部やりたいことやる時間に
変えてしまうぐらいの気持ちを優先してほしい。
生活に不満を抱えている大人たちは、
「断る勇気」を持てず、他人に提案されるがままに
仕事や家庭を決めている人が多いように思うんだ。
仕事は大企業、老後は年金生活、
30までには結婚、新婚旅行はハワイて具合にね。
少なくとも君にはそうなって欲しくはないし、
僕は自分で決めてきた結果
「大人になる幸せ」を感じられているんだ。
時間は有限だから、もう一度言うよ
『本気でやりたいことをやって生きる』
これを、今すぐ行動に移してほしい。
================
【3:一貫性を持つこと】
生活の向上を実感できない大人たちの共通点は
『一貫性の無さ』にあると僕は思うんだ。
彼らはいつも、隣の芝が青く見えているし、
その都度、目の前の状況に反応して、
フラフラ彷徨っているように感じる。
僕も、そうなりかけていた。。。。
目の前にチャンスがあって、
数年追求すれば手に入るのに
「一瞬で手に入る成功」という
甘い果実を探し回っているように見える。
彼らに一貫性があるとすれば、
それは「一貫性がない」という
意味において一貫していることだと思う。
だから君の中で、最初に話した
1番と2番が満たされているなら、
それを、数年間追求する「勇気」を持ってほしい。
君がやるべきなのは「積み重ねる」ことであって、
「放り投げる」ことではないからね。
大丈夫。小学生から「一貫して」学生を
続けてきた君であれば、決して難しいことではないはず。
もう一度言うけど、これは北極星みたいなものだから、
迷ったら空を見て北を目指せばいいんだ。
僕も引き続き追求するから、
一緒に追求していこう。
読んでくれてありがとう!
年齢を重ねることを楽しんで♬